赤外線位置天文観測衛星「小型JASMINE」

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小型JASMINE概要 天の川銀河とJASMINEの観測領域

目的と概要

天の川銀河(我々自身が居住する銀河系)の星の分布と運動を精密測定す ることにより、天の川銀河に関する知見を増やし、銀河中心核の探求による 銀河中心考古学を遂行する。天の川以外の銀河の形成・進化の解明にも発展 させる。

小型JASMINEで解き明かす謎

銀河中心考古学

天の川銀河のバルジの中心部の形成過程

中心核バルジがどのような構造を持ち、いつ形成されたのか、よくわ かっていません。小型JASMINE はバルジの星や変光星(ミラ型変光星)の 位置と運動の様子を詳細に調べることにより中心核バルジの構造(ディス ク状あるいは棒状の構造が存在するのか)について調べます。また変光星 の周期と年齢の関係を用いることで、中心核バルジ内のディスクの構造が いつできたかを解き明かします。また、中心核バルジのディスクの形成時 期と外側にある棒状構造の形成時期には関連があり、棒状構造がいつでき たかの謎に迫ることができます。

中心部の構造と中心部へのガス流入

銀河系中心部へどのように分子ガスが流入するのか、それによってど の程度巨大ブラックホールの質量が増えることになっているのかは未だ明 らかにされていません。バルジ中心部で回転する棒状構造の回転速度や方 向など、構造の特徴を調べることで、ガスがどの程度中心部に流入するの かがわかります。そのことにより巨大ブラックホールの形成メカニズムに 迫ります。

中心にある巨大ブラックホール

天の川銀河の中心には太陽質量の約400万倍という巨大ブラックホール があることがわかっています。巨大ブラックホールがどうやってできたの かはまだ謎ですが、中心部の巨大ブラックホールの種となる複数個の巨大 ブラックホールが周辺部から中心部に落ちて合体したとすると、その痕跡 として、中心核バルジにある周りの星の運動分布に特徴的な影響を与えま す。そこで、まわりの星の運動を調べることによって複数個の巨大ブラッ クホールが過去に落ち込んできた証拠が見つかるかもしれません。

隠された星団の探査

中心核バルジにおける星団や星の起源を解明します。星団の位置と運 動情報から星の年齢まで時間をさかのぼる事で、誕生した領域を探ります。 時間がたって周りの星と区別がつかなくなってしまった星団(隠された星 団)も星の位置と運動の情報を調べる(固有運動が同じものを探す)こと により発見することができます。これにより中心核バルジ内の星団の起源 や中心核バルジがどのように時間進化してきたか(星がある時期だけにで きたのか長い時間をかけてできてきたのか)といった星の形成史の謎に迫 ります。

超高速度星

通常の星よりも非常に速度の大きい星が存在します。そうした超高速 度星の運動情報から過去にさかのぼる事で中心にある巨大ブラックホール の影響によって速度が加速されて飛んできたのかどうかを探ります。

重力レンズ効果

観測する星の前をブラックホールなどが通過する時に、星の見える方 向が重力の影響でずれて見えます。巨大ブラックホールの形成のもととな る中間的な質量のブラックホールや太陽質量程度のブラックホールが存在 するのか、またどの程度存在するのか探ります。更にはワームホールが存 在するのかについても迫ります。

中心核バルジ方向以外の天体の観測

系外惑星

惑星を伴う恒星は惑星の重力の影響によって動きに乱れが生じます。 その動きを捉えることで系外惑星の探査をおこないます。小型ジャスミン では、軽くて赤い恒星( 褐色矮星) のまわりにある惑星を見つけられます。 さらに小型ジャスミンでは、M 型星とよばれる赤い低温の恒星の明るさの 微細な変動を観測することにより、恒星の周りの生命が居住できる環境に ある地球型惑星を見つける(大発見)ことができるかもしれません。

はくちょう座X-1

はくちょう座X-1はブラックホールと超巨星が連星をなしている天体と 考えられています。小型ジャスミンでは、はくちょう座X-1をある期間集 中的に調べます。この天体の運動を詳細に調べ、超巨星の軌道を確定した り、星の表面現象や降着流、あるいはジェットの謎に迫ったりすることが できます。

活動恒星

黒点、白斑、フレア現象があらわれると観測される星の方向がわずか にずれます。そうしたずれを測定します。

主要諸元

技術チャレンジ

星の位置を精密決定するための

国際的な位置付け

など

国内位置付け

スケジュール

国内外研究機関

資料